• 艦船模型・航空機模型などの完成品と製作過程

    私は宝塚歌劇ファンでもあるので、youtubeで元タカラジェンヌさんの動画を見たりします。

    今回はタカラジェンヌさんに限らずメイクと模型塗装は近いという事をお伝えします。

    まずタカラジェンヌさんの動画を

    個人的にファンでもあるのが、はいだしょうこさんです。

    圧倒的歌唱力、美貌、穏やかな性格を持ちながら、「恐怖の画力」の「画伯」(笑)で、そのギャップも素晴らしいです。

    もちろん、タカラジェンヌというのは舞台上での強力な照明を浴びても負けないメイクで一般的なメイクとは異なりますが、模型の仕上げの参考になります。

    特にコントラストの付け方や色相の操り方などが参考になります。

    完成したT-64BMの仕上げを例にしてみます。

    まずすっぴん状態

    トランぺッター 1/35 T-64BM 塗装前
    トランぺッター 1/35 T-64BM 塗装前

    いわゆるすっぴん状態ですね。この状態にプライマー入りのサーフェイサーを塗装します。メイクで言えばドーランやファンデーションに当たる工程ですね。

    サーフェイサー塗装

    トランぺッター 1/35 T-64BM サーフェイサー

    サーフェイサー塗装とは何ぞやという事になると喧々諤々になりますから、今回は触れません。細かな傷を埋める役割、金属パーツのメタルプライマーの役割、透け止めの役割、全てです。

    この段階で車体下部などは塗装してあります。

    基本塗装

    トランぺッター 1/35 T-64BM 基本塗装完了

    デジタル迷彩はマスキングがものすごく大変だったので、これはこれで良いと思いますが(笑)。

    これを基本に仕上げをしていきます。

    エアブラシのシャドウは二段階

    トランぺッター 1/35 T-64BM シャドウ1

    まずはスモークグレーでシャドウを入れます、スモークグレーはある程度は透けるのがポイントです。

    トランぺッター 1/35 T-64BM シャドウ1

    0.2㎜ノズルのエアブラシを使用します。シャドウやハイライトをある程度ランダムにしたい場合は、模型の方向や距離を動かしてワンパターンにならないように注意します。

    トランぺッター 1/35 T-64BM シャドウ1
    トランぺッター 1/35 T-64BM シャドウ2

    次にスモークグレーにカーボンブラックマットを混ぜます。カーボンブラックマットを混ぜる事で透けにくいグレーになります。ここでのポイントはブラックは使わない事です。ブラックを使ってしまうとのちのブラックのウォッシングでの効果が薄れます。

    トランぺッター 1/35 T-64BM シャドウ2

    エアブラシでのシャドウが終わったところ

    トランぺッター 1/35 T-64BM シャドウ2

    かなり微妙ですが、これくらいでOKです。

    ハイライトも2回

    次にハイライトを入れます

    トランぺッター 1/35 T-64BM ハイライト1

    ハイライトは基本色にホワイトを混ぜて明度を上げたものですが、実はちょっと落とし穴があって、ホワイトを混ぜると明度は上がりますが、彩度が下がります。彩度を上げたい場合の方法は後に説明します

    トランぺッター 1/35 T-64BM ハイライト1

    ハイライト1回目を入れました。

    トランぺッター 1/35 T-64BM ハイライト2

    次に先ほどのハイライト色に蛍光色を混ぜて彩度を上げます。蛍光色の効果は高いので、5%程度で十分です。

    更にウォッシングのふき取りに備えグロスのクリアーを全体に吹いておきます。グロスにしておいた方が拭き取りやすくなります

    トランぺッター 1/35 T-64BM クリアーコート
    t

    ウォッシング

    トランぺッター 1/35 T-64BM ウォッシング

    タミヤのスミ入れ用塗料を全体に塗ります。適当でOK

    トランぺッター 1/35 T-64BM ウォッシング

    エナメル溶剤を含ませた綿棒で拭き取ります。

    トランぺッター 1/35 T-64BM ウォッシング

    明暗がかなりつきましたね。この後、デカールを貼ってつや消しクリアーを塗装します。

    ウェザリングマスターの名前は無視して使ってもOK!

    トランぺッター 1/35 T-64BM ウェザリングマスター

    サンドとかあれこれ名前はついてますが、この名前は参考程度で白とか黒とかと考えます。ご存じかもしれませんが、このウェザリングマスターというの元々化粧品です。

    参考までに化粧品などを大量に扱っている店に行ったことがありますが、少量小分けになっているタイプのものは「何が何でも」レベルで、ラメが入っているので模型にはちょっと使いどころが難しい印象でした。

    あと右にあるチップは正真正銘メイク用の道具。

    足回りから

    トランぺッター 1/35 T-64BM ウェザリングマスター

    足回りを中心にサンド系のウェザリングマスターでウェザリングを入れます。1色では単調になるので3色以上をランダムに使用します。

    トランぺッター 1/35 T-64BM ウェザリングマスター

    上面にも軽くウェザリングを行います。

    トランぺッター 1/35 T-64BM ウェザリングマスター

    これ艦船模型用のウェザリングマスターです。「サビ」とか書いてあるけど気にしない

    トランぺッター 1/35 T-64BM ウェザリングマスター

    ポイントになるのは色相環で反対の位置にある色、つまり補色をアクセントとして入れると全体が引き締まる事です。

    複数の色で表面の色相も変化させます

    トランぺッター 1/35 T-64BM ウェザリングマスター

    これもスノーとかススとか気にしない、ホワイトとブラックで更に表情を付けます

    最後にメタリック系のウェザリングマスターを使用します

    トランぺッター 1/35 T-64BM ウェザリングマスター

    完成

    トランぺッター 1/35 T-64BM ウクライナ陸軍主力戦車 プラモデル 完成品

    もともとの基本塗装状態と比べてみましょう

    トランぺッター 1/35 T-64BM 基本塗装完了

    これだけが正解ではない

    もちろん、この私の手法だけが正解ではありませんし、タカラジェンヌのメイクを参考にするのが必ず正解というわけではありません。スターウォーズのヨーダの言葉を思い出しましょう

    おまえの周りにあり、

    おまえやわしや木や岩のあらゆる間にあるフォースを感じねばならん。

    あの大地と戦闘機の間にもフォースはある

    スター・ウォーズ 帝国の逆襲より

    いろいろなものに模型つくりのヒントはありますし、逆に模型の手法がメイクに生かせる事もあるかもしれません。

    投稿者プロフィール

    まいど! maido
    まいど! maido
    模型好き。カメラ好き。各模型雑誌で掲載多数。
    艦船模型、飛行機模型、AFV模型などプラモデル全般の制作代行も承っております。「お問い合わせ」からご連絡ください。製作代行ご案内のページは現在β版として概要のみを公開しております
    https://maidoworks.com/seisakudaikou/

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